合格率

1)技術士一次試験の部門別合格率の推移

私が、実際に一次試験受験・合格したのが、平成21年度ですので、ほぼ10年前になります。

具体的に、問題の内容がどのように変わっているのか、もしくは変わっていないのかは把握していません。

しかし、一次試験の合格率の推移から考察できることがあります

以下は、一次試験の合格率の推移です。

※ここでいう、合格率は、「受験者に対する合格率」

ですので、申し込みはしたけど試験は受けなかった人は含まれませんので、参考にするには適したデータと言えます。

なお、赤枠で囲った平成25年度に、技術士一次試験は改正が行われました。

確認いただきたいのは、ご自身が受験される部門の合格率の推移と全部門トータルでの合格率の推移です。

合格率の推移の表の右側に平成29年度受験者数をまとめています。これをみていただくとわかると思いますが、部門ごとに受験者数に大きな差があります。

部門の受験者が1,000人を超える部門(機械・建設・上下水道)と全体の合格率の推移をグラフ化してみました。

グラフを見ると、平成25年度に改正され、平成26年度に60%まで上昇した合格率は、それ以降50%前後で落ち着いているのがわかります。

私は、平成21年度に一次試験を受験しています。

平成25年度改正前の合格率の推移をみていただくとわかりますが、合格率があがったりさがったりしています。

これは、技術士一次試験の特徴ですが、この一次試験は、

・得点(科目別正解率)での絶対評価

が行われています。

ですから、今年は、ちょっと試験が難しかったから、合格点をクリアした人が少なかったので、少し合格基準点を引き下げようという調整を行っていません。

※私が受験した一級建築士の学科試験の場合は、合格基準点は設定されているのですが、その年の難易度に応じて、数点ですが、合格基準点が調整されます。

例えば、基本的には、A科目では、20点が合格基準点だが、全体的に20点以上取得者が例年に比べて少なかったため、19点を合格点に引き下げるというような調整を行います。

技術士試験では、この合格点の調整を行わないため、一次試験の合格率は一定を保たない状態が続いていました

ところが、平成26年度以降は、50%程度を維持できるようになっています。

これは、過去問を中心(もしくは参照)とした出題傾向にかわり、試験の難易度が安定してきたと考えることができます。受験生にとっては、非常に対策をたてやすい傾向となってきています。

2)目指す合格レベルの設定

平成17年~21年の建設部門の合格率の推移をみると、平成18年は19.5%であるのに対して、平成19年は、50.9%といっきに上がりました。

先ほども書きましたたが、1次試験は合格基準点の調整がおこなわれません。

このため、同じ合格基準点をクリアするにも、平成19年は受験者の半分以上がクリアできたのに対し、平成17年、18年、20年は2割程度の人しかクリアでてきていないこととなります。

実際に、私が平成21年度に受験した際も過去問題を解きましたが、合格率が高い年の問題は解きやすく、合格率の低い年の問題は難しいという印象がありました

決して、平成19年の受験生がみな優秀だった!ということではなく、試験の難易度が年によってばらつきが過去はあったためと考えられます。

このサイトでは、効率よく勉強して資格取得してもらうためのコツをお伝えできたらと考えています。

1次試験については、どのレベルの難易度まではクリアしたいかを設定するのが、「試験勉強」をしすぎない秘訣となります。

私が平成21年度に一次試験を受験する際に設定した「目指す合格レベル」は、

平成18年度レベルの難易度だったら不合格でも仕方がないとわりきって勉強していました。

ただし、平成19年度で50%を超えていた合格率が平成20年度に20%まで下がったことで、受験する21年度は、前年度よりも、難易度は下がるのではないかと思っていました。

実際に、平成21年度の合格率は、平成20年度より大きくあがって38.2%でした。

試験の攻略法・合格法をお伝えする場だと、「絶対受かる方法」を教えてくれるんじゃないの?と意外に思われるかもしれませんが、

技術士試験というのは、比較的、時代の流れや技術者を取り巻く環境・動向に応じて、試験制度の改正を続けています。

過去問題で勉強するにしても、平成25年度以前は、難易度の差が年度により大きく異なります。

私自身も、仕事をしながら受験しましたので、確保できる勉強時間には限りがありました。

また、試験勉強以外にも、時間があればしたいこともたくさんあります。

ですので、技術士一次試験に関しては、ご自身がどの程度勉強時間を確保できるのかを踏まえて合格レベルを設定することをおすすめします。

もし、一次試験の対策に十分時間をとれていないという人は、まずは平成26年度以降の過去問レベルは対応できるように勉強されることをおすすめします。

その上で、平成25年度以前にもさかのぼって勉強をすればよいと思いますが、特に合格率の低い年度の問題で難問を感じるものがあれば、そこはパスしても、合格率40%以内にはいることができるレベルの勉強を優先するのが、一次試験対策の考え方です

絶対に、今年合格しなければならない!という事情があるのでしたら別ですが、そこまで追い込まれていない方は、合格率40%程度はクリアできる勉強をおすすめします。

(合格率20%レベルの難易度にも対応できる勉強は、時間に余裕がある方はすれば、合格の可能性は高くなりますが、私は、そこはいさぎよく捨てました。)

※あくまでこれまでの傾向を踏まえた私の考え方です。最終、どのレベルまで勉強するかはご自身で判断してください。

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