ステップ1で、この試験がどのような能力を有する人を技術士として考えているのか(=試験の評価基準や各出題の意図)が把握できたと思います。
次に、ステップ2として、過去問の分析を行います。
1) ステップ2:過去問の分析
すでに、過去問題には目を通されていると思いますが、改めて、しっかりと過去問題を分析しましょう。
ステップ2の「過去問の分析」は、筆記試験の傾向をつかみ、結果として何を勉強すべきか絞り効率的に対策を立てられる重要なステップとなります。
私が受験した建設部門・都市及び地方計画をサンプルにしながら分析方法を示したいと思います。
※科目によって出題方法・出題数が違ったりはしますが、分析の手順は同じとなります。
①過去問題を収集・確認
日本技術士会のHPに平成21年度以降の試験問題が掲載されています。これをまずは収集します。
HP:過去問題(第二次試験)
収集できたら、年度ごとではなく、設問ごとに目を通してみてください。
どういった問題が出題されているか確認できると思います。
なお、10年分の過去問題を確認するのが大変でしたら、出題形式が変わった25年度以降でもとりあえずよいかなと思います。
ここでは、建設部門・都市及び地方計画の過去問を25年度から30年度分の6年分設問ごとに横並びにしましたので、サンプルとして以下に示します。
設問ごとに出題方法等をまずは確認しましょう。
[設問Ⅱ-1]
上表に示すように、制度等について問う問題が出題されています。
他の科目でしたら、工法や材料の特性などを問う出題となっています。
[設問Ⅱ-2]
設問Ⅱ-2では、設問が想定している状況に対して、対応すべき課題、具体的な計画・対応手順、その際の留意事項を問う出題がされています。
実務上、担当責任者として、問題点や課題を把握し、適切な業務計画を立て、またそれを明文化し説明することができるかを評価する出題となっています。
[設問Ⅲ]
設問Ⅲでは、選択科目のジャンルにおいて、多様な視点を持って課題の解決策を示し、実現可能な取組・対応方法を提示し、またその提示が論理的かつ合理的に示すことができるかを評価する出題となっています。
②本番で選択するであろう問題を絞る
平成30年度の選択科目設問Ⅱ・Ⅲの設問設定は、以下のようになっていました。
設問Ⅱ-1:4問中2問を選択
設問Ⅱ-2:2問中1問を選択
設問Ⅲ :2問中1問を選択
と、いうように、選択科目は複数の問題から指定された問題数を選び、回答する必要があります。
では、①で収集・確認した6年分の問題から、自分が本番の試験であれば、この問題を選択するであろう問題を絞ります。
先ほど横並びで示した設問Ⅱ・Ⅲを各問題のジャンルで整理しました。
私の場合だと、網掛けの問題を選択するかと思います。
[設問Ⅱ-1]
[設問Ⅱ-2]
[設問Ⅲ]
選択科目の設問Ⅱ・Ⅲは、回答問題を選べますので、選択科目全ての出題範囲を勉強する必要はありません。
まずは、ここで絞ったジャンルについて、勉強すればよいと思います。