私が、実際に一次試験突破のために勉強した方法を紹介します。
まず、共通して言えることは、「過去問題」のみを勉強することです。
新門対策などは一次試験では不要と考えています。
一次試験は、「基礎科目」「適正科目」「専門科目」の3科目からなりますが、このうち、
基礎科目と適正科目は、出題内容が全部門共通問題となります。
1)基礎科目
基礎科目の出題分野は、以下の通りです。
・科学技術全般にわたる基礎知識(設計・計画 に関するもの
・情報・論理に関するもの、解析に関するもの
・材料・化学・バイオに 関するもの
・環境・エネルギー・技術に関するもの
また、出題方法は、1~5群に分かれており、それぞれから3問ずつを選んで計15問回答することになります。配点が15点ですので、1問1点で、50%以上の得点が合格基準ですので、8問正解する必要があります。
なお、平成29年度・28年度の過去問題を見ると、1~5群の構成は以下のようになっています。各群から6問出題されています。
群 | 出題内容 |
1群 | 計画・設計に関するもの |
2群 | 情報・論理に関するもの |
3群 | 解析に関するもの |
4群 | 材料・化学・バイオに関するもの |
5群 | 環境・エネルギー・技術に関するもの |
問題の傾向は、解き方をマスターすれば大丈夫なもの、暗記すれば大丈夫なものとわかれます。
一度、過去問題は、年度ごとに平成25年度以降のものを目を通してみましょう。
具体的な勉強は、分野ごとに過去問をしっかり勉強することです。
また、平成25年度から、共通科目が基礎科目に統合されています。共通科目というのは、内容は、「数学、物理学、化学、生物学、地学」が出題範囲でした。
実務にあたって長い人は、数学・物理学などいまさら改めて勉強できないという人もいらっしゃると思います。
各群の6問から3問を選び、その半分以上正解で合格ですから、過去問題で勉強するといっても、全ての過去問題が解ける必要はありません。
まず、各分野から、7割程度の問題は解けるようになっておいて、(計算問題など苦手なものは捨て問にする)分野ごとの勉強ができたら、実際に過去問を実戦形式で説いて、何点とれるか採点してみましょう。これで、8点以上とれていれば、基礎科目はひとまず大丈夫でしょう。
基礎科目の勉強に使うものは、以下のものです。
・日本技術士会のホームページに掲載されている年度別過去問題
ただし、これは回答がありません。年度ごとに、何点とれるかを解いてみる際には、こちらの問題を使用できます。
・基礎科目+適正科目の問題集
過去問を中心に作成されている問題集での勉強が効率がよいと思います。
過去問7年分+本年度予想 技術士第一次試験 基礎・適性科目対策
基礎科目の勉強に要する期間は、2日~一週間程度ではないかと思います。
2)適正科目
適正科目は、「技術士法第四章(技術士等の義務)の規定の遵守に関する適性」について出題されます。
なお、技術士法第四章は、以下の通りです。
第四章 技術士等の義務
(信用失墜行為の禁止)
第四四条 技術士又は技術士補は、技術士若しくは技術士補の信用を傷つけ、又は技術士及び技術士補全体の不名誉となるような行為をしてはならない。
(技術士等の秘密保持義務)
第四五条 技術士又は技術士補は、正当の理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。技術士又は技術士補でなくなった後においても、同様とする。
(技術士等の公益確保の責務)
第四五条の二 技術士又は技術士補は、その業務を行うに当たっては、公共の安全、環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならない。
(技術士の名称表示の場合の義務)
第四六条 技術士は、その業務に関して技術士の名称を表示するときは、その登録を受けた技術部門を明示してするものとし、登録を受けていない技術部門を表示してはならない。
(技術士補の業務の制限等)
第四七条 技術士補は、第二条第一項に規定する業務について技術士を補助する場合を除くほか、技術士補の名称を表示して当該業務を行つてはならない。
2 前条の規定は、技術士補がその補助する技術士の業務に関してする技術士捕の名称の表示について準用する。
(技術士の資質向上の責務)
第四七条の二 技術士は、常に、その業務に関して有する知識及び技能の水準を向上させ、その他その資質の向上を図るよう努めなければならない。
出題方法は、15問出題され、15問回答します。
合格基準が50%以上となっていますが、8問以上の正解が必要となります。
適正科目は、一度過去問題を直近2、3年分を解いてみて、8問以上正解するようでしたら、特に勉強は必要ないと思います。試験の直前に解きなおしておくと安心だと思います。勉強に要する期間は、数時間から1、2日と思います。